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⼿袋素材の完全ガイド:⽤途別の選び⽅と⽐較

作業用手袋の選択において、素材は最も重要な要素の一つです。
同じ作業でも、素材によって安全性・作業効率・コストが大きく変わります。
今回は各種手袋素材の特徴から選び方まで、手袋の素材選定に必要な情報をすべて解説します。

⼿袋素材の基礎知識

同じ⼿袋でも素材で使い勝⼿が変わる

手袋の素材選択は、作業の安全性と効率性に直結する重要な要素です。
素材によって変わる主なポイントは以下の通りです:

ポイント:
・安全性:耐切創性、耐薬品性、耐熱性などの防護レベル
・作業効率:掴みやすさ、指先の感覚、フィット感
・耐久性:摩耗への強さ、繰り返し使用への対応
・コスト:交換頻度による総合的なコスト

手袋の素材選定を間違えると以下のような課題が発生します

よく ある課題:

・重い素材を着用した作業による疲労の増加
・通気性の悪い素材による蒸れと不快感
・交換頻度の増加によるトータルコスト増

⼿袋素材の構成要素

手袋の性能を決める素材は、主に以下2つの部分に分かれます。

・コーティング部:手のひらや指先の防護‧グリップ部分
・ライナー部:手の甲や内側の基材となる繊維

これらの組み合わせにより、用途に応じた最適な機能バランスを実現しています。

⼿袋素材の選定⽅法

「①⽤途→➁機能→③素材」の順で決める

適切な手袋素材の選定は、下記のステップで行います。

いきなり購入はせずに順を追って手袋の購入をすることが重要です。

①用途‧現場条件の洗い出し

  • 取り扱う物質:油、薬品、溶剤の種類
  • 危険要素:刃物、バリ、鋭利な材料
  • 環境条件:温度、湿度、屋内外
  • 作業内容:細かい作業の有無、力作業の程度

②必要機能の優先順位決定

  • 安全性(耐切創、耐化学薬品)
  • 操作性(グリップ力、感度)
  • 快適性(通気性、軽量性)
  • 経済性(コストパフォーマンス)

③素材の評価

購入候補の絞り込み → 試着‧現場でのテスト → 正式採用 の流れで進める

⼿袋素材の全体像(早⾒表)

手袋の素材は非常に多岐に渡ります。以下に素材ごとの特徴をまとめました。

コーティング部の素材

素材名長所短所主な用途
天然ゴム(ラテックス)低温下でも柔らかさを保つ引き裂きに強い高いフィット感天然ゴムアレルギーの可能性油‧溶剤に弱い摩耗に弱い検査作業医療‧食品分野
ニトリルゴム優れた耐油性‧耐薬品性摩耗に強く耐久性が高い油/水環境でのグリップ力低温下では硬化PUよりもコスト高機械整備自動車関連油脂取り扱い
ポリウレタン(PU)薄手で高い操作性油‧溶剤に強い摩耗‧引き裂きに強い通気性なし重作業では摩耗が早い油/水でグリップ力低下精密作業検品‧ピッキング電子部品組立

ライナー部の素材

素材名長所短所主な用途
ナイロン糸くずなどの異物が少ない優れた伸縮性軽量高温では使用不可汎用作業軽作業
コットン(綿)優れた吸汗吸湿性高温でも溶けない肌触りが良い糸くずなどの異物が多い防護性が限定的軽作業一般作業
UHMW-PE(超高分子量ポリエチレン)軽量で高い耐切創性洗濯可能日光劣化なし異物が少ない高温に弱い金属加工ガラス取り扱い刃物作業
アラミド系繊維高い耐切創性優れた耐熱性紫外線で品質変化洗濯非推奨コスト高切断作業高温環境溶接補助
革(牛‧豚など)高い耐摩耗性火花に強い 耐熱性水濡れで硬化重量感一般的に耐切創規格なし溶接重作業建設現場

ATG®の独⾃技術

ATG®の手袋は様々な素材を組み合わせ、安全性・生産性を向上する独自技術を採用しています。

  • CUTtech®:耐切創性能と柔軟性‧伸縮性を両立する基本素材技術
  • ERGOtech®:人の手を模すデザインで作業性と柔軟性を向上
  • AIRtech®:通気性と防護性を両立する革新的なコーティング技術
  • AD-APT®クーリングテクノロジー:作業中もひんやりとした快適さを維持

ATGの代表的なモデルと特徴

シリーズ主要素材特徴推奨用途
MaxiCut®UHMW-PE + 複合繊維業界最高レベルの耐切創性軽量性を維持金属加工、ガラス製造刃物取り扱い
MaxiFlex®ナイロン + マイクロフォームニトリル第二の皮膚のような感覚優れた器用性精密組立、検品電子部品製造
MaxiDry®ナイロン + ニトリルコーティングオイルや水に強く安定した性能優れたグリップ力機械整備油脂環境作業
MaxiChem®複合繊維 + 化学耐性コーティング化学環境での安全性確保幅広い薬品対応化学薬品取り扱い清掃作業
MaxiDex®複合繊維 + ハイブリッドコーティング世界初の精密作業向けハイブリッドグローブ精密検査電子部品製造

⼿袋選びでお困りの⽅へ

作業現場に最適な手袋選びは、安全性と作業効率に直結する重要な要素です。 ATGは豊富な経験と技術力で、お客様の現場に最適な手袋をご提案いたします

FAQ

Q: 使用中の手袋が蒸れる‧手が荒れる場合の対策は?

A: 通気性の良い素材への変更、または部分コーティングタイプの採用を検討してください。ATGのAIRtech®搭載モデルは、防護性を保ちながら優れた通気性を実現します。また、天然ゴムアレルギーの可能性がある場合は、ニトリルや PU素材への変更が有効です。

Q: 手袋が滑る‧つかみにく  い場合の改善方法は?

A: 作業環境(乾燥‧湿潤‧油性)に応じたコーティング素材の選択が重要で す。油環境にはニトリルコーティング、乾燥環境にはPUコーティング、湿潤環境にはラテックスコーティングが適しています。

Q: サイズが合わない場合の対処法は?

A: 素材による伸縮性の違いを考慮してサイズ選択を行ってください。ニトリルやラテックスは伸縮性が高く、PUは比較的伸びにくい特性があります。複数サンプルでの比較検討をお勧めします。

Q: 使い捨てと再利用の判断基準は?

A: 以下の要因で判断します:
①作業現場の基準
②コンタミネーション(汚染)リスク
③経済性
④素材の耐久性

手袋選びのご相談は、ATGまでお気軽にお問い合わせください。専門スタッフが、お客様の現場に最適なソリューションをご提案いたします。

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